デジタルカメラ デジカメだと焦点距離が増える?

カメラの専門雑誌やWebサイトで見かける35ミリフイルムカメラとデジタル一眼レフカメラの問題の一つ、焦点距離とは?

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デジカメだと焦点距離が増える?

 
 

私がデジタル一眼レフカメラ、Nikon D70を手にして2年以上経過した(購入したのは2004年)にもかかわらず、相変わらず感性任せで撮影してばかりで、なかなか専門用語やら知識を覚えられない・・・。(^ ^;ゝ
とはいえ、そうしたユーザーも多いはず。

このサイトでは、そんな私が覚えたこと、経験したことを「デジカメ入門」として記録して公開したいと思っています。
なのでなにぶんにも解説が幼稚、駄文な事はご理解の上お読みください。

レンズの焦点距離が増える?

デジタルカメラの一眼レフについてのWebサイトを巡っていると、よく見かける一文として、
35ミリのフイルムカメラと比較して、撮像素子が小さいので焦点距離が長くなる
焦点距離が長くなるため、同じレンズを使用しても
という記述。
うーん。
なんのこっちゃ!?
今までは、理解しようとも深く追求しようとも思っていなかったのですが、ようやくこの意味がわかりましたので、私の理解した範囲内で記録しておきます。

デジタル一眼レフカメラとフイルムカメラの違い

まず、デジタル一眼レフカメラと、フイルムカメラの違いは、フイルムカメラがレンズから入ってきた光をフイルムに感光させるのに対し、デジタル一眼レフの場合、撮像素子というセンサーによってデジタル信号に変換し、フラッシュメモリ等の記録メディアに保存されると言うことです。

35mmとAPS-Cフイルムカメラの場合は、感光する部分のフイルムの大きさが35ミリなのに対し、一般にデジタル一眼レフカメラはAPS-Cサイズ(16.7mm×23.4mm)になっています。
つまり、フイルムカメラに比べて小さいわけです。

この場合、どういう事が起こるかというと、当然の事ながら35mmでは写っていた部分が、このサイズだと一部写らなくなります。
35mm - 23.4mm = 11.6mm
11.6mm ÷ 2 = 5.8mm
つまり、5.8ミリ分ずつ両側が削られてしまうと。

ところが、デジタル一眼レフカメラは、今までのフイルム用一眼レフカメラのレンズをそのまま使用することが出来ます
となると、同じレンズを使用してるのに写る範囲が全然違う。という問題が出てきてしまうと。
【 参照 】 デジタル写真 Wikipedia

焦点距離とは

さて、焦点距離とはなんでしょうか。
焦点距離とは、レンズ名にも記載されている50mmとか、18-50mmズームとかの数値の部分です。
細かく言ってしまうと、光と光が結び合わさる部分、レンズまたは球面鏡の中心である主点から焦点までの距離ですね。
またこの距離こそが、レンズからCCD(撮像素子)への距離になります。

レンズ自身は、35ミリフイルムカメラ用の焦点距離として記載されています。
たとえば、Nikon AF 50mm F1.8の場合は、35ミリフイルムカメラで取りつけると、レンズからフイルムまでの距離が50ミリですよ。ということですね。
ところが、今書いた通り、デジタルカメラでは35ミリフイルムカメラに比べて撮像素子が小さい場合が多いわけです。
このため、焦点距離50mmのレンズをフイルムカメラに取り付けた場合と、デジタル一眼レフに取り付けた場合とで、全く別のレンズで撮影したかのような仕上がりになります。

望遠レンズとは

で、この値が大きければ大きいほど望遠レンズになります。
逆に小さければ小さいほど広角レンズ、つまり広範囲が映るレンズになります。

18mmで撮影左の画像は、焦点距離18mmのレンズで撮影したものです。

50mmで撮影こちらは、同じ位置から50mmのレンズで撮影したものです。
18mmに比べて、望遠になっていることがわかると思います。
逆に18mmの方は、50mmに比べ広範囲が写っています。

35ミリフイルムカメラと同じように写すには

先ほどの撮像素子の大きさに話を戻して、一般のデジタル一眼レフカメラでは撮像素子がフイルムカメラに比べて小さいので、フイルムカメラと同じような範囲を写すには、焦点距離が少し短めのレンズをつければ、より広範囲を写すことが出来るので可能になります。
たとえば、フイルムカメラで28mmの焦点距離を持つレンズをつけた写真と同じ範囲をデジタル一眼レフカメラで写すとなると、17mmのレンズにしなければなりません。

が、それだけでは話が終わりません。
一般に焦点距離が小さければ小さいほど、端の映像が湾曲して映ります。
単に同じ範囲が写るだけではなく、ゆがんだ形で写ってしまう。と。

さらに、きれいにぼかすには でも書きましたが、望遠になればなるほど背景がぼけやすくなる(※ レンズの被写界深度特性)ということも起きてくる・・・と。

我々素人カメラマンにはあまり深刻な悩みではないかもしれませんが、プロのカメラマンやアマチュアカメラマンにとっては大きな問題になってくると思います。

Nikon D70

私の愛機、Nikon D70の画角は35mm判フィルムの1.5倍相当になります。
多くのデジタル一眼レフカメラの撮像素子の大きさは、35mmより小さいのでこのように焦点距離がフィルムカメラに換算して数倍になります。
D70の場合は、焦点距離50mmのレンズが75mm相当になるわけですが、実際に焦点距離が75mmになるのではなく、50mmレンズを拡大して余分な部分が削り取られたような感じになります。
なので、ボケや歪みが75mmレンズと同じになるわけではありません。

撮像素子自体を大きくする

単純な解決方法として、じゃぁ、撮像素子自体を35mmにしちゃえばいいんじゃないの?ってな事になるわけですけれど、実はこの撮像素子、すご~く高価なのか35mmのものを積んでいる機種はすごく高額なカメラです。

CANON EOS 1Ds Mark II

CANON EOS 1Ds Mark II が、35mmの撮像素子を積んだ機種になりますが、すご~く高いです・・・。

Yahoo!ショッピングで見てみたら80万ぐらいします・・・。

CANON EOS 5D の発売

ところが、CANONからEOS 5Dという新製品が発売されました。
こちらは、撮像素子35mmを積んでいながら、30万円台前半!!
うーん。そのうち、10万円台で発売・・・なんて事にもなるのかなぁ。

まぁ、私のように素人カメラマンは、APS-Cサイズで全然かまわないのですが。(^ ^;ゝ

関連サイト・ページ

今回の記事を書くに当たって参考にしたサイト・ページ

35mmサイズカメラの正当な後継者 キャノンEOS-5D レビュー -CNET Japan-
キヤノン:EOS-1Ds Mark II -CANON-