デジタルカメラ ストロボを使うべきか

たいていのデジタルカメラに付属しているストロボ。ところが、私はほとんどこのストロボを使うことはありません。このページでは、同じ条件でストロボを使った場合と、使わない場合でどれくらいの差が出るか実験してみました。

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ストロボを使うべきか

 
 

私は、風景や小物(果物や野菜含む)がメインで撮影するため、カメラに付属のストロボはほとんど使いません。
パーティーや、暗所での動きの激しい被写体の撮影などの場合は、どうしてもシャッタースピードを下げられないので、ストロボを使用する可能性はありますが、あいにく私はそうした写真を撮らないので、ほとんどストロボは使いません。

私がストロボを使わない理由は一目瞭然。

  • せっかくの写真が台無しになる
  • イメージ通りの作品に仕上げるのが難しい

といった理由からです。

ストロボを使った場合と使わない場合の比較

撮影モード設定ダイヤル論より証拠。
実際に、夜間蛍光灯1本だけの室内で、同じ位置から同じ被写体を写して、ストロボの有り無しでどのくらい写真に差が出るか実験してみました。
なお、ストロボを使った場合は、撮影モードダイヤルを(左の画像参照)を「AUTOモード」にしました。
このモードの場合、室内のような暗所の場合自動的にストロボ発光モードになるようです。
また、ストロボ無しの方は、ホワイトバランスを「蛍光灯」にあわせました。
※ 全ての画像はクリックすると拡大表示されます。

50mm F1.8 1/20秒 ISO200

50mm F1.8 1/20秒 ストロボ無しこちらは、ストロボ無しで撮影したものですね。
シャッタースピードを1/20秒というスローシャッターにしたので、蛍光灯1本という本を読むにも少し暗いかな。という条件でも、こんなに明るく写っています。
左の画像の、被写体が作る「」に注目してください。

50mm F4 1/60秒 ISO200

50mm F4 1/60秒 ストロボ有り左の画像は、同じものをストロボをたいて撮影したものです。
AUTOモードに設定しましたが、絞りがF4のシャッタースピードが1/60秒になっていました。
ホワイトバランス等は、カメラの方で適切だと思われるものを選択したようです。

こうして比べてみると、これほどのマクロ撮影にもかかわらず、ストロボをたいた方は、床が奥にいくほど暗くなっていますね。
もちろん、どちらも同じ白いプラスチックの板の上に被写体を載せて撮影したのですが、グラスとエノキは、ホワイトバランスの設定による違いしかないようですが、床と床にできた影が全く異なった結果になってしまいました。

エノキも、影のでき方が少し不自然で、コントラストがストロボを使わない方に比べて高いですね。
どう見ても、あまりおいしそうには見えません。
どちらの画像を部屋に飾るか。といわれたら迷わず、ストロボ無しの前者の方じゃないでしょうか?

ストロボを使った場合と使わない場合の比較 その2

さて、上の例はあまり違いが出ませんでしたが、もう少し違いが出るような被写体で撮影してみました。

50mm F1.8 1/8秒 ISO200

50mm F1.8 1/20秒 ストロボ無しこちらは、ストロボ無しです。
ちょっとコントラストが強いかな。って感じですが、それなりにきちんと撮れてますね。
蛍光灯1本という悪条件としては、なかなか上出来なんじゃないでしょうか。
この画像を元に画像加工ソフトで加工すれば、おいしそうな写真に仕上がりそうです。

50mm F4 1/60秒 ISO200

50mm F4 1/60秒 ストロボ有りこちらがストロボをたいて撮影したものです。
うーん・・・。
なんというか・・・。
ブログで写真日記を付けている場合なんかは、逆にこんなストロボ写真の方が、リアリティがあっていいのかもしれませんが、おいしそうには見えないですね。
どう見ても部屋で撮影した感がありありとでています。

どちらがいいか。といわれれば、やっぱりストロボ無しの前者になってしまいますね。
そもそも、ストロボをたいた方は、私がイメージしていた感覚とだいぶかけ離れた作品になってしまっています。
どちらがいいか云々以前に、イメージしていたものにどれだけ近づけるか。の方が大事なような気がします。

画像加工ソフトで修正

画像加工ソフトで修正最後におまけとして、先ほどのストロボをたいた画像を画像加工ソフトで修正してみました。
左の画像が修正後の写真です。
どうでしょう?先ほどよりずっとおいしそうには見えるようになりましたね。

具体的には、明るさを上げ、コントラストを下げ、最後に彩度を上げてみました。

暗く写るならストロボをたいた方がよい

明かりが足りなくて失敗した例上の修正の例でもわかる通り、ストロボをたいた作品でも画像加工ソフトを使えば、ある程度マシになります。
ただし、もともと暗く写っている写真はいくら画像加工ソフトで修正しても、ほとんど思った通りの作品に仕上がりません。
左の画像のような写真は、画像加工ソフトで修正しても不自然になるだけです。

なので、三脚がないような環境や、被写体が動いてしまってシャッタースピードが遅くできない。という場合は、ストロボ無しで暗く写すより、ストロボをたいてでも被写体が明るく写った方が、ずっと良い作品が出来上がると思います。