デジタルカメラ 一眼レフカメラのメリット まとめ

一眼レフカメラは、それなりに高価な商品ですが、私が実際に所有してみて、価格だけでは計れないメリットがありました。

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一眼レフカメラのメリット まとめ

 
 

このページでは、私の愛機「D70」の説明の前に、D70が登場した頃のデジタルカメラの時代背景と、一眼レフデジタルカメラのメリット(長所)をまとめてみたいと思います。
私の歴代の愛機の紹介は、デジカメを買う前にでまとめてあるのでご参考に。

普及価格になってきた一眼レフカメラ

とある調査によると、2006年の7月の検索キーワードで注目すべき多かったキーワードが、「一眼レフカメラ」だったそうです。

Canon EOS Kissの登場と時代の夜明け

Canonの低価格デジタル一眼レフカメラ「EOS kiss」の登場によって、グッとデジタル一眼レフカメラが、我々素人カメラマンにも身近な存在となりました。
なにしろ、それまではボディだけで30~50万はしていた商品が、性能の向上というおまけも付いて半額からそれ以下の価格になってしまったのですから。

安かろう悪かろう?

フイルムカメラや腕時計の世界では、古くても高価な製品であれば、非常に価値が高くまた機能も性能も、値段相応分のものがあるのですが、パソコンやデジタルカメラといったデジタル製品にはこれが全く当てはまりません。
10年前100万円もしたパソコンを今現在、誰が欲しいと言うでしょうか?

デジカメの世界でも同じ。
デジタル一眼レフカメラは、その多くがフイルムカメラと酷似していますが、画質の良さを決めたりする部分に関しては完全にデジタル。
新しい商品なら新しいほど、その性能も向上しています。
なので、普及価格まで下がってきたデジタル一眼レフカメラですが、誰も安かろう悪かろうということを言わないのはこのためです。

Nikon D70の登場

前置きが長くなってしまいましたが、このCANON EOS kissの登場によりデジタル一眼レフカメラは、ほぼCANONが独占状態になりました。
いや、むしろそれまで一眼レフカメラに興味がなかったような人を取り込んでしまったという点で、このEOSの登場はまさに歴史的なものがあったと思います。
が、そういった状況をライバル会社が手をこまねいて待っているわけではありませんでした。
そう、Nikon のD70の登場です。

この時のCanonのEOSには決定的な弱点がありました。
反応の遅さです。
現在はどの一眼レフカメラも、電源投入と共にコンマ数秒で撮影可能状態になりますが(この点がコンパクトデジタルカメラとの決定的な違いだと思います)、このEOSは電源投入後、数秒かからないと撮影可能状態にはならなかったそうです。
で、Nikon D70ですが、この素早さを大々的にアピール。
何せ、0.2秒で撮影可能。

そんな素早さ必要?と思いますが、実際に数多く撮影してくるとわかるんですけれど、基本的にデジタルカメラは電池を消耗する(この点が、フイルムカメラにはない弱点)ので、常に電源は切った状態にしておくんですね。
なので、撮影時に即、撮影可能になっていないと決定的なチャンスを撮り逃してしまうことになると同時に、この無駄な時間って結構イライラするんですよね。
電池が無くなるから電源を切っておかなくてはいけない。でも、また電源を入れると撮影できるまで時間がかかるからイライラ・・・。なんて言うジレンマと闘わなくてはならないわけです。

バッテリーのもちを解消

この点のデジタルカメラの弱点を克服したのが、D70といえるでしょう。
0.2秒というレスポンスの速さもそうですが、設定は白黒液晶で設定するため、ほとんど電池を食いません。
また設定も、その筐体の大きさから豊富に並べられたボタンとダイヤル、そしてレンズによって可能なので、やりたいことが一発で設定できる点も見逃せません。
たいていコンパクトデジタルカメラだと、旅行に持っていけば1日でバッテリーが切れてしまうかもしれませんが、D70をはじめほとんどの一眼レフデジタルカメラは数日から数週間単位でバッテリーが長持ちします。

このバッテリーのもちは、あまりパンフレットや雑誌にも載っていないことかもしれませんが、非常に重要な選定ポイント。
私のD70もほとんど毎日使っても、充電は1~2週間、場合によっては数ヶ月おきという感覚です。

一眼レフカメラのメリット

ここで今まで書いてきた、デジタル一眼レフカメラについて一眼レフカメラの長所をもう一度振り返ってみたいと思います。

起動がはやい

参考記事:動作速度
参考記事でも、この記事でも書きましたが、圧倒的な起動の速さに誰しもが手にした瞬間、感動するでしょう。

ピント合わせが素早い

参考記事:ピント合わせ
はやいのは起動だけではありません。
ピント合わせに関しては、コンパクトデジタルカメラではとうてい敵わない素早さと、また、古来からの手法、レンズのダイアルを回してピントを合わせるというまにある操作ができると言うことも、コンパクトデジタルカメラにはない長所です。
ピント合わせのコツでも書きましたが、デジタルカメラはフォーカスエリア(ピントを合わせる部分)に映し出された映像のコントラストが最大になるようにレンズを上下させピントを合わせます。
なので、コントラストの変化が見分けがつかないのっぺりとした平面のピント合わせが苦手です。

こういう被写体には、さすがの一眼レフカメラもピント合わせが出来なかったりするのですが、そのときは一眼レフカメラでは、「ファインダーを直接覗きながら」「ダイアルでピント合わせ」が出来るという2大メリットがあります。
これがコンパクトデジタルカメラだと、「小さな液晶」で「ボタン操作でピント合わせ」になります。
正直、あの小さな液晶画面でピントが合っているかどうかを見極めるのはほとんど不可能。また、ボタンで操作するのも非常に難しいです。
なので、コンパクトデジタルカメラでマニュアルピント合わせは、ほぼ不可能
これが一眼レフだと、簡単に実現できてしまうと。

高画質でぼかしに強い

参考記事:きれいにぼかすにはCCDとCMOS 撮像素子 とは
参考記事でも書きましたが、コンパクトデジタルカメラと一眼レフカメラを同じ被写体を撮影してみるとわかるのですが、圧倒的に一眼レフの方が高画質です。
この違いは、有効画素数の影響も絡んできますが、圧倒的に撮像素子の大きさにあります。

10cm四方の写真たとえば、10cm四方の写真を思い浮かべてください。
左の画像が10cm四方の画像だとして、これを1mまで引き延ばします。

100倍に拡大すると当然、面積比にして100倍になるわけですから、画像は荒くなります。

50cm四方の写真を4倍するとところが、50cm四方の写真を1mに拡大した場合は、面積比で4倍なので、それほど画像は荒くならないはずです。

撮像素子とは、光をデジタル信号に変換するための人間の目で言う「網膜」の部分に当たります。
この大きさが、コンパクトデジタルカメラと一眼レフデジタルカメラでは一般に16倍という面積比になります。

また、撮像素子が大きいと、それだけ撮像素子をレンズから離すことが出来ます。レンズから離せば離すほど被写体深度が浅くなり、よりレンズに記載されている焦点距離が正確に、またぼかしやすくなります。
よって、高画質、きれいなぼかしを求めるのであれば一眼レフカメラという選択肢になってきます。

バッテリー

coolpix885のFOCUS AFエリア選択バッテリーのもちが長いのも一眼レフカメラの特徴です。
上にも書きましたが、コンパクトデジタルカメラは、左の画像のように各種設定とピント合わせを、裏面に設置された液晶で操作しなくてはなりません。
液晶は省電力化が進んだとはいえ、まだまだ電池を消耗する第一要因となっています。

液晶で設定を確認それに対して、一眼レフカメラはほとんどの操作がダイアルといったアナログ的な操作に付け加え、左のような白黒の液晶画面による確認。そして被写体の確認は電池を全く食わないファインダーを覗くことによって行います。
つまり、せいぜい電池の消耗は、レンズのフォーカスをあわせるためのモーターと撮影直後の作品の一時的な確認のために映し出される液晶ぐらいでしかありません。
なので、このバッテリーのもちというデジタルカメラのジレンマから抜け出すにはやはり一眼レフカメラを選択するしかありません。

レンズを交換することが出来る

最初に、デジタルの世界では新しいものほど性能がよいことを書きましたが、一般には新しい性能を求めるためには、商品自体を購入し直さないといけませんでした。
たとえば、プレイステーション2のソフトを遊ぶためには、プレイステーションに何を付け加えても実現できません。
ところが、この一眼レフカメラの世界では、写真の画質を左右する一つでもある「レンズ」を自由に交換できるといったメリットがあります。
また、これらのレンズは規格がきちんとしているので、同じメーカーのレンズや互換性のあるメーカーのレンズであれば一部を除いて、最新のものから古いものまで取りつけることが出来ます。
これはコンパクトデジタルカメラを含め、他のデジタル製品にはない強力なメリットです。

D70

今ではNikonをはじめ、大手カメラメーカーがこぞって普及価格の一眼レフカメラを発売してきました。そしてこれらは非常に売れているそうです。
私の所有するD70は、普及一眼レフの中でも最も古い部類になってしまいました。
なのであえて、このD70をおすすめすることもありませんが、このD70ほどの性能になってくると、正直、これ以上のものを求めなくなります。
もし望むとしたら、手ぶれ補正機能が欲しいですね。
あとは・・・。
うーん。
せいぜい・・・、もう少しピントをコントラストがはっきりしないような面にも合わせられるようなものが欲しいかなぁ。ぐらいですかねぇ。
望むとすれば。

逆に言えば、一眼レフカメラであれば、安い製品でも古い製品でも、ほとんど初心者レベルでは満足いく性能が手にはいるということでしょうか。